密室に男子二人〜別次元に腐女子を添えて〜 同期Ver.


青木 昴

山下 陽太

 

腐女子


 舞台上にはテーブル。

 

陽太「おっじゃましまーす!」

昴 「押すな押すな」

 

 二人登場。

 

陽太「うはー!部活帰りのダチの家ってサイコーだよなあ」

昴 「バカ。遊びに来たわけじゃねーだろ。宿題だ、宿題」

陽太「ちえー。ちょっとぐらいいいじゃんかよお、昴のケチぃ」

昴 「お前が補習でいなくなったら困るの俺達なんだよバカ!」

陽太「アレアレ、オレってばエース?人気者?」

昴 「数合わせだこのトンチンカン!ほらとっととノート出せ」

 

 ぶつくさ言いながら鞄からノートを取り出す陽太。

 腐女子登場。自分で机と椅子を持ってくる。

 

腐「どうも、こんにちは。えーみなさん、お気づきかと思いますがこの部屋には二人しかいません。そう、男が二人。アアッ!待って!何も起きないわけがない!!というかデキてんのか、君達デキてんのかい?!ほらおばちゃんに教えてみなさい!!ええ!?いや例えできてなかったとしても!こんな密室で、夏で、エアコン効いてて、宿題っておかしいだろ!!お膳立てされすぎィ!怖い!!友情と愛情は紙一重!あああああ(錯乱)っは!いけないいけない、私にはあの二人の行く末を見守るという重大な使命がっ……黙って壁になります。推しカプ最高」

 

昴 「陽太、お前それちげえって」

陽太「んあ?」

 

 ポッキーを咥えながら昴の方を見る陽太。

 

腐「アッアッ、待って待って待って。それはいけないでござるww勘弁仕り候~~!!ポッキーゲェム!男子高校生王道のポッキーゲーム!!待って、咥えるの?咥えちゃうの??」

 

 陽太のポッキーをぶんどって食べちゃう昴。

 

腐 「咥えないーーー!!ここは敢えて咥えないーーー!!これは高等技術ですよォ!咥えると見せかけて咥えない!中々やるな青木昴(拍手大喝采)」

昴 「公式、こっちだ」

陽太「はへ~~オレのポッキ~……」

昴 「いくらでもあるだろうが」

腐 「はいちょっとストップ!待って!ウェイト!」

 

 固まる二人。

 

腐「これはあれですよ、男子高校生お得意の下ネタトークッッッ」

 

 ちょっとエッチなBGM。ラブホ照明。

 

昴 「こっちのポッキーがなくなっても、俺のポッキーがあんだろ(イイ声)」

陽太「そ、そんなおっきいポッキー咥えらんねえよぉ」

昴 「いっぱい食いてえんだろ、ポッキー(すごくイイ声)」

陽太「ああっ、昴……!」

 

 BGM、CO。元の照明に戻る。

 

腐 「わーーーーーーー!!!!!!!わーーーーー!!!!怖い!!怖すぎる!!エッチだ、エッチだよお……(嗚咽)あちょっと待っておっきいポッキーってなんか韻踏んでてウケるww」

陽太「だあーー!もうやだやりたくねーー!!昴!息抜きにサッカーしに行こうぜ!!」

昴 「いやバカ!。まだ三十分も経ってねえだろ!座れ、ほら座れ」

 

 ドタバタと追い回してるうちにプロレスになっていく。

 

昴 「卍固めェェェ」

陽太「いでででギブギブ!!」

 

 なんだかんだどったんばったんで押し倒される昴。

 

昴 「ってえ~……退けよ陽太」

陽太「へへ、やだ」

 

 昴をこしょばす陽太。

 

腐「えええええそんな、そんなの現実にあるう!?おかしいでしょうが君達!エッチだよ、エッチだ!!」

 

 ホイッスル吹いて腐女子乱入。

 

腐 「オラ!お前もお前も座れ!正座じゃ!」

昴・陽「!?」

腐 「こらエッチプラス20点だぞ!なんだその受けみてえな顔はよお!エッチか!エッチなのか!?エッチ警察総出動で君達二人をセックスしないと出られない部屋にぶち込むぞ!いいのか!?」

陽太「やっやだ!通称セックス部屋だけは勘弁してくださいお願いします!!」

昴 「えっ、お前どうしたの」

腐 「セッ部屋によって君たちの友情は終わり、そこから愛情が始まってしまうだろうがそれもこれも君たちが悪いんだ。自覚はあるのか!?」

陽太「そんな……俺って受けだったのか……」

腐 「むしろどうして自分を攻めだと思ってんだ!お前は受け!!お前は攻め!!!」

昴 「いやとばっちりィ」

腐 「昴クンよお、君もいい加減気付き給えよ自分の気持ちに!自分の家に招いておいて、親もいない、部屋にはクーラーもなく高まっていく二人の熱……それは最早なし崩し的に始まってしまうのでは!!?と期待させておいて何もないって!!おかしんじゃないのか!えぇ!?それでもチンコついてんのか!」

陽太「昴は割と立派なチンコがついてますよ」

昴 「いやお前が言うとややこしくなるから黙ってろ!!」

腐 「チンコも見せ合った仲なんだろうが!!気付け!!あと一歩だ!!夏は、青春はあっという間に終わってしまうんだぞ若者達よ!!今からでも遅くない、いやむしろジャストタイミング!ジャストドゥイット!!!!ヒアウィーゴー!!!!レッツエッチパラダイス!!!」

陽太「イエーーース!!!レッツエッチフェスティバル!!!」

昴 「ぎゃあああああやめろ近づくな落ち着けえええええ」

腐 「さて、いい仕事した。私は次元の狭間に戻りますよ~っと。アディオス!あ~~原稿原稿!」

 

 元の位置へと戻る腐女子。

 

昴 「な、なんだったんだ……」

陽太「っは!?オレは一体何を……?」

昴 「ったくバカ陽太、やっと戻っ、たの、か……な、なんだこの胸の高鳴りは……陽太が、陽太が可愛く見える……!」

陽太「あれ、昴どした?」

昴 「夏……汗……溶けかけの氷、汗ばむ制服、俺達二人……」

陽太「す、すばるー?」

昴 「陽太、抱かせてくれ」

陽太「はぁ!?」

昴 「お前じゃなきゃ、ダメなんだ。お前がいい、陽太がいい。ずっと好きだった頼む抱かせてくれ!!」

陽太「え、あ、え、そんな、昴」

昴 「拒否しないってことは同意ってことで、いいんだよな」

陽太「っ……わかんない、けど、オレも……昴が好き、かも」

昴 「陽太……!」

陽太「昴……!」

 

 BGM、最強〇×計画。子づりしましょ、で暗転。押し倒されておっぱじまる二人。

 暗転の中、台詞

 

昴 「事が済んで俺達は死ぬほど後悔した」

陽太「何を思ってあんなことをしたのか」

昴・陽「女の子がいいよおーーー!!!!」

 

 BGM大きくなっていって、幕。